はじめに
サンセバスチャンといえば美食の街として世界中から注目を集めています。しかし多くの観光客が辿る定番ルートとは少し違ったアプローチで、この街ならではの食文化をより深く体験する方法があります。
この記事では、3人家族でヨーロッパを旅行した実体験をもとに、サンセバスチャンのピンチョス巡りを最大限楽しむ方法をお伝えします。
定番マップも良いけれど、他にも楽しみ方がある
一般的な観光パターン
大体どのホテルでも提供される食べ歩きマップには、以下のような定番スポットが載っています:
- La viñaのバスクチーズケーキ
- Bar Sportsのフォアグラ
これらの情報は確かに便利で、まず訪れるべき名店として間違いありません。ただ、これだけで終わってしまうとスタンプラリーのような体験になってしまい、サンセバスチャンならではの別の魅力を見逃してしまう可能性があります。
プラスアルファの楽しみ方
定番スポットを押さえた上で、サンセバスチャンが他のヨーロッパの都市と大きく異なる点も楽しんでほしいのが、気軽に複数の店を梯子できる文化です。
ヨーロッパの一般的なレストランでは:
- きちんとテーブルに座って食事
- 前菜、メイン料理の順番で注文
- 時間もお金も相当かかる
一方、サンセバスチャンでは:
- 少しずつ複数の店で食べられる
- 小腹が空いた時にさっと立ち寄れる
- どの店でも高いクオリティを保っている
という印象があります。今回のヨーロッパ旅行でも、レストランの質の高さではサンセバスチャンがダントツで一番でした。

ピンチョス初心者が知っておくべきこと
ピンチョスとは小皿に乗った料理です。日本でいう居酒屋の一品料理に近いです。
Cold PinchosとHot Pinchosの違い
多くの初心者が陥る失敗は、カウンターに並んだ料理だけがメニューのすべてだと勘違いしてしまうことです。
Cold Pinchos(冷たいピンチョス)
- カウンターに並んでいる料理
- 店員がそのまま取り出してすぐに食べられる
Hot Pinchos(温かいピンチョス)
- 店内の看板やメニューに記載
- カウンターで注文する必要がある
- 作りたての美味しい料理が楽しめる
冷たいピンチョスだけでも問題ないのですが、できれば温かい作り立ての料理も食べてみましょう。
注文時に使える現地語フレーズ
現地の人とのコミュニケーションを楽しむために、おすすめを聞いてみましょう:
バスク語:「Gomendiorik bai?」(ゴメンディオリク バイ?)
スペイン語:「¿Qué me recomienda?」(ケメレコミエンダ?)
このフレーズを使うことで、店主との会話が生まれ、観光ガイドには載っていない特別な一品に出会える可能性があります。特に店の人がバスク語を話す人(2割ぐらいの人は話せる)だと、バスク語で聞くとめちゃめちゃ仲良くなれると思います。
まとめ
サンセバスチャンのバル・レストランのレベルは本当に高いです。バルであれば少しずつメニューを頼んで歩き回ったり、一つの店に行ってサクッとご飯を済ませる、ということができて便利です。これはなかなか他のヨーロッパの都市では体験できません。気になったお店にふらっと立ち寄り、店の人におすすめを聞いてみる。そんなシンプルなアプローチこそが、この美食の街を最大限楽しむ秘訣です。
次回はサンセバスチャンを離れ、マドリードについて書く予定です。
このブログでは小6息子との2ヶ月間のヨーロッパ滞在記を綴っています。リアルな体験談や現地情報を発信していますので、ぜひ他の記事もご覧ください。